炭火への想い
遠赤外線
炭火料理がおいしいわけの80%以上は赤外線よるものと考えます。炭火は強い遠赤外線を 発します。ガス火をうちわで扇ぎますと熱は風と共に流れていきますが、炭火を扇ぎますと 扇いでいる手が熱くなります。この突き刺さるような熱さが赤外線によるものなんです。
表面パリッ、中はほっかほっか
赤外線は食材の表面組織を一気に硬化させるため、うま味を外部に逃がしません。
そしてなによりもうまいと思わせる歯触り、食感を作り出します。
近赤外線は食材の中へ。
近赤外線は食材の中、数ミリにまで達して、食材の分子を振動させて発熱させることができ ます。まるで電子レンジのような働きをするんです。表面が焼けると同時に中まで素早く火 が通ります。このため魚などは中まで焼けるので臭みがなくなりやすく、皮は適度な焦げで 美味しく焼き上がります。
160gの肉をガスと紀州備長炭で焼いた場合
表面温度が85度になった時の内部温度は、
ガス火の場合 肉の内部温度は35度
炭火の場合 肉の内部温度は55度
炭は紀州備長炭を使用
材料に樫を使い、高温で蒸し焼きにし、窯 の外で素灰と呼ばれる灰を掛けて消火する ため、きめが細かい良質な炭となります。
一般に火力が強いと言いますが、本来は黒 炭よりも低温で長時間燃焼しています。煙 が出ず雑味が付かないため、炭火焼を売り 物にする料理屋(鰻屋、焼き鳥屋)などで 重宝されています。